タナトス



うちの会社に来ていた協力会社の人が自殺しました。
顔を見知った人が自殺するということは、かなりの衝撃を受けます。
ぼくが大学生のとき、高校時代の友人が自殺しました。
お葬式に出席した帰り、おそらく大学のゼミの同級生らしき一団が談笑しながら帰っていったのを見て遣る瀬無い気持ちになりました。
それ以上に、高校時代一番仲の良かった友人の一人であるぼくがなんの力にもなれなかったことに強い罪悪感を覚えました。
それは現在に至るまで消えることのない思いです。
彼らは残された者たちが受ける傷のことを考えながら死んでいったのではないはずです。
鬱病は人を死にいたらしめる病なのです。
死んでいった彼らも、投薬によって症状を抑えながら、原因をゆっくり治療していくことは十分できたはずなのです。
普段自分は鬱になどなるはずがないと思っているような人にこそ危険な病気です。
ぼくのように普段から底辺を彷徨っていることを自覚し、ネット上でぐちぐち独り言を言っているような人間は、一見狂っているように見えて意外と大丈夫なのです。
一日も早く、鬱病が、他の病気と同等に認知されることを願います。