白い恋人は普通においしいのに
同じ部屋で仕事をしているWくんが、北海道土産に「ジンギスカンキャラメル」というキャラメルを買って来ました。
パッケージを見ると、なるほどジンギスカンらしき焼肉のような絵が入っています。
キャラメルとジンギスカン。
この組み合わせには、なにやらただならぬ気配を感じます。
匂いを嗅いでみますが、特に危険信号は感じられません。
が、危険回避能力に長けたぼくは、なにやら興味深げに見ているKくんに食べさせてみることにしました。
ジンギスカンキャラメルを口に入れたKくんの第一声は、「クサッ!!」でした。
食べ終わったKくんは、「これを作ったやつを殺してやりたい・・・」と搾り出すような声で言いました。
非情な殺人鬼をも生み出してしまったジンギスカンキャラメル。
このような業の深いものを買ってきたWくんは、普段マジメでおとなしそうなのに侮れません。
Kくんが一口食べたときに、Wくんのメガネの奥がキラーンと光ったのをぼくは見逃しませんでした。
かくしてKくんの犠牲の下、ぼくは危機を免れたわけですが、このままでは経験を語ることができません。
ここはやはり自らが体験してみなければなりません。
Kくんの犠牲の意味なしです。
恐る恐る口にします。
ん?
甘い。
普通の、、、キャラメル?
なんだよ、Kくんよぉ、普通のキャラメルじゃないの。
こんなんで殺すとか言っちゃって、まったく最近のキレる中学生か、きみは。
・・・ん?
・・・ふぉっ!?
クサッ!
クサい!!
なんじゃこれ!?
たまねぎ??
おぇぇぇぇぇ。
キャラメルとたまねぎの絶妙なるディスコード!
例えるなら!
焼肉を食べて歯を磨かずに寝てしまった次の朝のような!
ああっ!
殺意が!憎しみが!ぼくの中のモンスターが!
もうやめて!
憎しみは憎しみしか生まないわ!
だけど、、、だけどぼくにはこうするしかないんだ!
おぇぇぇぇぇ。
ふぅ。
まったくもって連休明けですよ。
しかし連休明けというのは何故にこんなにも気だるいのでしょうか。
今回はいつにも増して、気だるさが獰猛な巨大イカの群れのように襲ってきております。
例えが非常にわかりにくいですね。
とにかく平常の連休明けの気だるさと比較して、より気だるいということを表現しようとしたのですよ。
それはともかく、なんなんでしょうね、この気だるさは。
・・・。
うん、ぜんぜん休んでないからですね。
嗚呼っ、なんてことでしょう!
此様な単純なカラクリに気づかないとは!!
というわけで、この連休はチョコチョコと結構用事が入っておりまして、出社はしなかったのですがいろいろな場所にノートPCを持ち込んで仕事をしておりました(タダ働き)。
その中でも、人生における革命だったのがファミレスでした。
ファミレスという場所があんなにも仕事のはかどるところだとは思いませんでした。
例えば、気に入った雰囲気のおしゃれなカフェや、おいしいコーヒーを出してくれる喫茶店で仕事をするとしましょう。
確かに休日をゆったり過ごすというのであれば、居心地の良いひとときを過ごすことができるでしょう。
しかし仕事をするとなると、どうしても悩んで頭を抱えたり、ブツブツ独り言を言ったり、奇行を晒すことになってしまいます。
普通はしねぇよ、という向きもございましょうが、ぼくはするのです。
キチガイ入ってるのです。
そうなると、そのようなお店の場合、無用な注目を浴びることになってしまうでしょう。
また、人気のお店や、席数の少ないお店の場合、どうしても長時間の滞在には気を使ってしまいます。
その点ファミレスと言ったら。
何をしていても気にされないという心安い雰囲気。
よほど混んでいない限り、長時間居ても気を使いません。
ドリンクバーというものの存在意義を初めて知りました。
タバコだって吸えます。
周囲の喧騒はイヤホンで音楽を聴くことによって遮断できますし、好きな曲を聴きながら仕事をすると能率もあがります。
物書きの人がよくファミレスで仕事をするという話をされていますが、その理由がわかった気がしました。
すごいぜファミレス。
ふっと見た空が 死刑囚が窓から見る空みたいに輝いてたから 今日はムリヤリよかった探し記念日