はまった



最近でこそ、ほとんどゲームをしなくなってしまったぼくですが、かつてはゲーマーと言っても差し支えのないほどのゲーム好きでした。
時代やハードによって、それぞれ印象に残ったゲームはたくさんあります。
カセットビジョンの「木こりの与作」、ファミリーコンピュータの「大航海時代」、ゲームボーイの「魔界塔士SaGa」、スーパーファミコンの「ロマンシング・サガ」、3DOの「ポリスノーツ」、プレイステーションの「Moon」、プレイステーション2の「ICO」などなど。
また、PCになりますが、オンラインゲームである「ウルティマ・オンライン」にはかなりの衝撃を受け、4年以上も続けた程でした。
それぞれ独自のリアリティのある世界観を持ったゲームばかりで、個々語りだせば長くなります。
「木こりの与作」の世界観ってなんだよ!という向きもあるかとは思いますが、今回はその話はまたの機会にということにいたします。


さて、先週末はひさびさに実家に帰っていたのですが、弟が梅田のヨドバシカメラに行くというので、ブラっと付いていきました。
ゲーム売り場でデモされていた中に、「ワンダと巨像」というゲームがありました。
何やら雰囲気が「ICO」に似ているなぁと思って見てみると、果たして、「ICO」のスタッフによって製作されたものでした。
「ICO」というのは、様々なカラクリが絡み合い、美しいまでの整合性を持って構成された城を舞台に、生贄として送り込まれた角のある少年が、そこに囚われていた少女と共に脱出を試みるというストーリーのアクションゲームです。
この少女を連れて、城の様々なカラクリを謎解きながら進んでゆくのですが、この少女というのがまた手がかかるのです。
手を繋いで連れて行かなければならないし、少女にも通れるようにカラクリを解いて道を作ってあげなければなりません。
その上、カラクリを解くためにちょっと目を離すと、すぐに黒いモヤモヤっとしたやつらに襲われたりしているのです。
それらの要素はすべてパズルのように緻密に計算されており、ゲームとして革新的なものにしていました。
また、主人公と少女の動きや行動のリアリティ溢れる演出は見事なもので、ゲームが進むにつれてどんどん世界に引き込まれていき、繋いだ手に信頼と絆を感じるようになるほどでした。


というわけで、速攻で「ワンダと巨像」を購入したのです。

ワンダと巨像

ワンダと巨像



ゲームを始めてみると、前作に引き続き、美しいグラフィックで描かれた、異国情緒溢れる幻想的で圧倒的な世界観が迫ってきました。


主人公のワンダという名の青年は、魂を失った少女を目覚めさせるために、愛馬アグロとともに伝説の地を訪れます。
「この地に棲むすべての巨像を倒すことが少女を甦らせる唯一の手段」という、謎の存在の声を受けて、巨像を倒すことを決意します。


つまりは巨像を倒すゲームなわけですが、この巨像の圧倒的な存在感!
巨像のスピード、巨像が歩く地面の振動、音、カメラワーク、すべてが巨像の巨大さを感覚に訴えてかけてきます。
巨像ごとにある弱点を探し出し、巨像の身体をよじ登って弱点まで辿りき、剣を突き刺し倒す!
ああ!
巨像と対峙した時のゾクゾクする感覚!
巨像を打ち倒したときの震えるほどの達成感!


ただ、巨像の弱点へ辿りつく方法を見つけるには、ある程度ゲーム慣れしている必要があるかもしれません。
また、それを実行するアクション技術も同時に要するため、多少難度は高く、人を選ぶかもしれません。
しかし、間違いなくこれまでにない要素を持った、ハマれるゲームと言えるのではないかと思います。