溢れてるってのに



ぼくはどちらかと言えばネコ派なのですが、現在住んでいる姫路に来て良かったと思ったことは、やたらと空が広くて人が少ないことと、ネコが多いことです。
夜中にネコの集会に出くわすこともよくあります。


今日は会社からの帰り道、ネコの親子を見ました。
子ネコはとても小さくて弱弱しく、親ネコは付いてくる子ネコを心配そうに何度も振り返りながら歩いていました。


「この世は愛に溢れている」
ネコの親子を見てこんなサムい言葉が思い浮かんだぼくは、心身ともに疲労の限界を感じ、自分がメルヘン方面キチガイワールドの国境線上に在ることを自覚して恐怖しました。
このように書くと、逆説的に、心身が健康な状態の場合には決してサムくはないのだよ、もっとセンスだってよいのだよ、というような印象を誘発するかのようですが、残念なことに、実際にはもともとサムかったように思います。


ともかくさらに残念なことは、「この世は愛に溢れている」だなんて、なんてネガティブな言葉なんだろう、などと思ってしまうことでした。
もう終わってるな、いろいろ。
人として。
と思いました。