山中千尋/Outside by the Swing

アウトサイド・バイ・ザ・スウイング

アウトサイド・バイ・ザ・スウイング



ニューヨークを拠点にしているジャズピアニスト山中千尋さんの、澤野工房からVerveへ移籍したメジャーデビューアルバムです。
この人、クラシックの世界からジャズに転向した人らしいのですが、独特のポップなセンスで、アレンジ、曲作りをする人です。
また、その小さな体、細い指からは想像できない程の鬼気迫るアグレッシブな演奏は、難解なリズムの中でポップなメロディを聞かせるなど目を見張るものがあります。


このアルバムでは澤野工房での3枚と同じく、p,b,dのピアノトリオの構成ですが、リズムセクションの二人はかなりパワーアップしており、リズムの際立つ作品に仕上がっています。
そのリズムセクションに圧されたのか、いつもの一音一音に魂を込めたようなエネルギーは形を潜めている感じがしますが、録音やミキシングも気合が入っており、その中で彼女の曲、アレンジに拡がりが見えます。


ちなみにオマケでジャケット写真と同じ構図のポスターが付いてきたので、部屋に貼ってみたのですが、朝起きたときなどに、ビクゥッ!と見知らぬ人影にビビったりします。
ポーカーフェイスで内心ビビるタイプです。